教育長から

しっかりした準備で飛躍を目指す年に

 

教育長 中嶋 晴幸

 

 社会全体が大きな変革期の中にあって、学校教育も大きな転換点に立っています。最上町においても小学校の再編が進み、今年度より東法田小学校で学んでいた子どもたちが、向町小学校に通うことになりました。昨年度は、月楯小学校が向町小学校に統合し、次年度には富沢小学校、赤倉小学校の子どもたちも向町小学校に通うことになります。かつて8校を数えていた町内の小学校が2校になるという大きな変革です。長年親しんだ学校から、新たな学校に通学することになる子どもたちにとっては、新しい環境に慣れるまで少し時間がかかることでしょう。また、向町小学校の子どもたちも、毎年、新たな仲間を受けいれることに戸惑いを感じているかもしれません。同じ町内といってもそれぞれ特色ある数校が統合し、新たな校風の学校をつくっていくにはたくさんのハードルをクリアしなくてはなりません。
一方で、大きな集団での学びにより、活性化される場面も多く生み出されることが期待されます。多くの目と耳があれば、それだけたくさんの発想が生まれる可能性があります。広がりのある開かれた仲間づくりも期待できます。学習やスポーツでの切磋琢磨による大きな成長も望めます。

  昨年の12月、最上中学校の3年生が、総合的な学習の時間で学んだことを、「自分たちの考えや発想を広く町に発信しよう」というテーマの下で発表し、参観した方から多くの称賛の言葉をいただきました。自分の住む最上町についての学習は小学校でも行われており、地域の協力を得ながら生き生き学ぶ姿がどこの学校でも見られます。それぞれの学校の特色ある学びが、統合によって、系統化が図られることにより、集大成である中学校3年生の学習も、より深まりのある内容となることが期待できます。次年度より小学校を皮切りに完全実施される新しい学習指導要領では「社会に開かれた教育課程」を謳っています。子どもたちの、日々充実した生活を実現し、未来の創造を目指していくという理念は、町の教育目標である「未来に向けて元気なまちづくりを担う人づくり」とも合致するものです。

  大堀小学校では学校運営協議会制度による学校づくりが始まりました。地域の学校を地域の手で運営していこうとする取り組みで、コミュニティスクールと言われるものです。統合する向町小学校でも、広がった学区民の声や意見を聞き、統合によって心配される地域との距離を埋めるべく、先進の研究を活かし、将来のコミュニティスクールを目指し、歩みを進めて行きます。

  学校、そして子どもたちは地域の宝であり、希望です。子どもたちの「学び」は学校だけで完結するものではありません。将来の最上町を担う子どもたちが健やかに成長するためには、学びの中心となる学校を支える、地域や家庭の力が必要です。変革の時代を生きる子どもたちにどんな力をつけなければならないか、そのためにどんな準備をしなければならないか、それぞれが腰を据えて取り組む年にすることを確認し、巻頭の言葉といたします。

 

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