教育長から

ゴールラインは次のスタートライン

 

教育長 中嶋 晴幸

 

 2020東京オリンピック・パラリンピック開催まで残り数カ月となりました。日本選手団の活躍はもちろん世界各国の選りすぐりの選手達が繰り広げる競技からは多くの感動的なシーンが生まれることでしょう。また、競技だけでなく訪れる選手団や応援団との触れ合いや、聖火リレーへの参加、感動的なプレイを見聞きすることでスポーツへの関心が高まり、国際理解も深まることでしょう。

 オリンピック・パラリンピックという日本全体を巻き込んだ大きなイベントの年に最上町の教育も新たな歩みを始めます。一つは段階的に進めてきた幼児施設・小学校の再編・統合が進み、今年度から2所・2小学校体制でスタートすることです。もう一つは3年に亘る大規模な改修を終えた最上中学校が、新たな学習指導要領の趣旨に沿った教育活動を展開する初年度となることです。幼児施設・小学校の統合では、多くの子ども達の交流による学び合いなど活発な学習や教育機器の有効活用、英語学習へのALTの関わりの増加などが期待されます。中学校では整った教育環境の下で安全や安心が保障され、充実した学習が展開されることとなります。最上町の教育の良さであった幼保・小・中の連携も一層充実することでしょう。

  一方で、一学級当たりの人数が多くなることにより、一人ひとりの子どもへの目配りがおろそかになるのではないか、それが、いじめや不登校の増加などにも繋がるのではないかということや、学区が拡大することにより、地域との関わりの希薄化や登下校時の安全確保が心配だという声もあります。より良い教育への期待は教職員の過大な負担となり、教職員の在校時間の増加なども危惧されるところです。

  「現状維持は後退である」という言葉があります。一つの課題の解決に満足していては、進歩は望めません。先にあげたように次々と課題が出てくるのは前に進んでいる成果と捉え、積極的に課題に取り組む姿勢が求められています。「探究型学習」の推進は児童・生徒だけに求められるものではなく指導にあたる我々にも必要とされるものです。日々変化する社会の中にあって第6次山形県教育振興計画(後期)にある「人間力に満ちあふれ、山形(最上町)の未来をひらく人づくり」を念頭に「『いのち』をつなぐ人」、「学びを生かす人」、「地域をつくる人」の体現を目指し私たちも自己研鑽に励むことが大切です。 2020オリンピックの4年後のオリンピックを目指し努力する若者がいます。当面の課題解決に全力をあげることはもちろんですが、その先にあるものを目指し、新たなスタートを切る、今年はそのような年にしていきたいものです。ゴールラインは次の新たなスタートラインなのです。

 

この記事を印刷 この記事を印刷